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サウジアラビアでの服装は、あの衣装が必要?

いさお
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英語と日本語の通訳翻訳者。TOEIC960点、英検1級。2016年から日本とサウジアラビアを行き来し企業の経営会議、技術指導等で18ヶ国300人以上を通訳、及び関連文書を翻訳。サウジ駐在・出張は、「行けば、何とかなる」「英語ができれば、何とかなる」で挑む人は、文化上・英語上のトラブルやストレスに見舞われて、任務の遂行に支障が出やすいと痛感。そこでこれを回避すべく、サウジアラビアに駐在・出張する人が是非知っておきたい情報を、本サイトでお届け!
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サウジアラビアの服装と言えば、

男の人は真っ白いのを着て、頭にスカーフと黒い輪っか。
女の人は真っ黒けのを頭から足先までスッポリ。

・・・というスタイルが浮かぶとしたら、あなたのイメージは大体合ってます。

それだけに、サウジアラビアへ行ったら、やっぱりあなたもあの格好をしないとマズいんでしょうか?

 

答え:男性であればあの白い格好は不要。女性であればあの黒い格好は強く推奨!

 

 

男性編

サウジで男性が着ているあの白い衣装は、トーブと言います。

トーブというと国によっては生地自体を指して、それで仕立た衣装はUAEでは“カンドゥーラ”、イラクなどでは“ドゥシダーシャ”、と呼ぶそうです。

でもサウジアラビアでは、あの白い服のこともトーブといいます(冬場には濃紺や茶色といった濃い色も着用)。

そして頭には、先ず白い丸帽子(タキーヤ,ドラえもんの石ころ帽子みたいな形)を被り、その上からスカーフ(シュマーグ)を被り、最後にスカーフがずれないように輪っか(イガール)を乗せます。

これがサウジの正装ですが、頭には何も被らず各々キメたヘアスタイルを出すのが、今時のお洒落男子という感じです。

 

しかし、サウジアラビアでこの衣装を身に付けているのは、サウジ人だけです。
バングラデシュ人、エジプト人、ヨルダン人など、他のイスラム教徒は着ていません。

というのも、あれはサウジアラビアの伝統衣装であって、イスラム教徒の正装ではないのです。

ですから、イスラム教徒の外国人はもとより、キリスト教徒のフィリピン人も、ヒンズー教徒のインド人もあの格好はしませんし、着用も求められません。

 

しかしサウジ人であっても全員が着るわけではありません。

本当は洋服を着ている方が好きだけれど、仕事上、各種申請・手続きで政府機関へ行くときトーブの着用が相応しいから、と仕方なくトーブを着ている人もいます。

もっとも、トーブはいずれにせよサウジアラビア人の話なので、あなたが政府機関へ行くことがあっても、トーブを着る必要はありません。

 

ただ、これほどファーストフード、SNS、動画配信と、人々の生活に西洋文化が入り込んでいるのに、ほとんどのサウジ人が普段から伝統衣装を着ているのは、非常に興味深いところです。

きっと、サウジアラビア人としてのアイデンティティの象徴でもあるのでしょう。

 

それだけに、異邦人のあなたがトーブを纏うと、サウジ人のウケは大変に良いようです!

”自分たちの文化を受け入れて歩み寄ってくれている”という親近感から歓迎され、親密な関係を築けるし、よりサウジ人を理解することができるという利点があるそうです。

 

 

女性編

一方、あなたが女性の場合は話が違ってきます。
外出するときは、あの黒マントのような装いを強くオススメします

政府機関に限らず、とにかく公共の場へ出るときは着用するのが得策です。

 

あの黒装束(正確にはカラーバリエーションもありますが、ほとんどの女性は黒です)は、以下のように3つの異なるパーツから成っています。

・マントのように体をスッポリ覆うアバヤ ・髪の毛や首元を隠すタルハ(いわゆるヒジャーブ)
・顔を覆うベールのガトワ

この三点セットは、サウジアラビア特有の服装という訳ではありません。
名称は異なっても、アラブ地域で広くイスラム女性が着用しています。

アバヤ は外国人も含め、サウジではほぼ全女性が外出時に着用しています。
タルハ、ガトワは付けずに顔や髪の毛を出して外出する女性もいますが、それは外国人が大半です。

 

外出する女性がほぼ全員アバヤ ということで、やはり厳格なサウジは強制的・・・と思われがちがですが、実はそうではありません。

これについては、開放的な政策を押し進めるムハンマド・ビン・サルマン皇太子(天皇制ではなく国王制なので厳密には”王太子”ですが・・・)が、2018年に米CBSテレビとのインタビューでも明言しています。
曰く、アバヤやタルハ はサウジの法令でもイスラム法でも強制されておらず、女性に求められる服装は男性同様に、「きちんとした礼節のある服装」なのだそうです。
それでもアバヤやタルハは強要されず、どのような「きちんとした礼節のある服装」を着るかは、完全に女性自身に委ねられることだと皇太子は言っています。

 

しかし、今でも公共の場で見かける女性はほぼ全員アバヤ を着ています。

これは、アイデンティティというよりも、周囲からの好奇の視線に晒されないようにするため、という側面が大きいようです。

イスラム教徒の日本人女性に教えてもらったところによると、イスラムの女性たちは「どうして私の女性としての美しさを、わざわざ他の男性に見せなければいけないの!?」と考えるのだそうです。

アバヤ を着る着ないは女性自身が決めるだけでなく、旦那さんや彼氏が、他の男性に見られるのがイヤで、着るように求める面もあると聞きます。

 

なお、黒装束の女性たちも、その下には各々好きな洋服を着ていて、自宅で家族といるときや、誰かの家に集まっての女子会では、アバヤ もタルハもガトワも着けていないようです(←男性のワタシは立ち会う術がなく、目視での確認は叶わず・・・!)。

ショッピングモールではすんごい下着や、キラキラしたドレス、ピチッとしたジーンズも売っていますし、道行く女性のアバヤ の裾からはナイキのスニーカーが覗いたりします。

外では真っ黒な格好を余儀なくされる分、その下はむちゃくちゃオシャレだったり派手だったりするのでしょう!

 

なお日本人女性が初めてサウジに行くときは、サウジの服がないからどういう格好で入国すればいいのやら、困ってしまいますよね。

皆さんどうされているかというと、先輩駐在員家族から貸してもらったり、通販で購入しているようです。

 

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