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沈黙は金ではないから、主張しよう!

いさお
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いさお
英語と日本語の通訳翻訳者。TOEIC960点、英検1級。2016年から日本とサウジアラビアを行き来し企業の経営会議、技術指導等で18ヶ国300人以上を通訳、及び関連文書を翻訳。サウジ駐在・出張は、「行けば、何とかなる」「英語ができれば、何とかなる」で挑む人は、文化上・英語上のトラブルやストレスに見舞われて、任務の遂行に支障が出やすいと痛感。そこでこれを回避すべく、サウジアラビアに駐在・出張する人が是非知っておきたい情報を、本サイトでお届け!
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こちらが期待していたことが、思いがけず果たされず、イヤになっちゃう・・・!

そんなサウジあるあるに端を発して、サウジ駐在・出張でのコミュニケーション上の流儀について考えさせられた出来事を、お伝えします。

 

納入遅れ、キターーー!

「え!?今日中に届くって約束してくれたのに、無理ですってぇ!?」

日本では当たり前のことが、ひとたびサウジに行くと当たり前ではない。
これはサウジあるあるのひとつですが、だからといっていちいちカッカしてしまうと、心身が持ちません。

ここはひとつ笑い飛ばすくらいの余裕を持って、「ではどうするか?」と切り替えるのが理想的な姿・・・ではあるのですが、このときはワタシも流石に青ざめました。
このままだと生産の一時停止に関わる一大事なのですが・・・。

 

「いや、まったくですよ」
とは、生産部のサウジアラビア人社員セリムさん(以下、人名は全て仮名)の弁。
顔をしかめながら頷く彼の話によると、この業者はいつもこんな調子だから、業者を変えるべきではと、これまでも購買部に相談してきたのだそうです。

しかし「今の業者の方が安いから」と、購買部は真剣に取り合ってくれない模様。

「購買部は生産の流れを知らないからそんなことを言えるんですけどね。こうなったら、生産部のいち社員の私ではなく、トップの田中さんから直々に、購買部に言ってもらうのがいいんですけどねぇ・・・」

「はぁ」と漏らすため息に続けて、更にセリムさんが話してくれたのは、サウジアラビア駐在・出張中の現地スタッフとのコミュニケーションの流儀に関わる、とても大事なことでした。

 

 

サウジのコミュニケーションの流儀

セリムさんの話の続きを見ていきましょう。

「だから私は田中さんに、『業者を変える必要がある』と購買部に言うようお願いしているんです。でも田中さんは、なかなか購買部と掛け合ってくれません」

「田中さんがいい人だし、優しい人なのは判ります。だから周りとの対立や、角が立つようなことはしたくないのかもしれません」

「でもここはサウジなんです。サウジでは、まぁ全員がそうだとは言いませんが、口に出して伝えない以上、相手には思いは伝わらないんです。『あの人は何も言わないから、満足しているんだ。別にこちら側から何かする必要はない。』そう思われてしまいます」

「もしかしたら日本では、田中さんのやり方でいいのかもしれません。でもここはサウジなのですから、田中さんはサウジの流儀を理解していく必要があります」

 

セリムさんの話に、ワタシは概ね同意します。

付言するならば、思いは言葉にしないと伝わらないのは、単にサウジの文化というだけではなく、国と言語が異なる人同士の付き合いにおける”常識”です。

 

 

サウジモードで、思いは相手に直接伝えよう!

あなたが日本を一歩出たら、思いは言葉にしないと伝わらないものです。
それはサウジアラビアとて例外ではありません。

以心伝心とか、空気を読むというのは、大人のマナーではなく、世界でも稀有な日本人の特質なのです。

 

あなたが「こんなこと言ったら相手に悪いかな、気分を害すかな」と遠慮してしまうことでも、主張をすること自体を相手が批判することはないと心得ていてください。

 

もちろん主張の中身自体が、相手が同意しないこと、相手に言い分があることであれば、反論は返ってくるでしょう。

そういうやりとりって、ワタシたち日本人的感覚だといかにも角が立つことですけど、サウジアラビアでは問題ではありません。

なぜなら、意思疎通とは実際に交わす言葉によって築かれるものと認識されているからです。

むしろ思いを胸に秘めたまま言葉に出さない態度は、現状に対する肯定の証です。

 

ですから、サウジアラビアではあなたも自分の思いは口に出さないと損です。

何も言わなければ、表面上は相手との摩擦も起きず、楽チンです。

でも、あなたの気持ちが伝わって理解されることはなく、却ってストレスや苦悩が募るばかりです(しかも、まさかあなたがそんな状態とは思いも寄らないでしょう!)。

 

どんなに単語を知っていても、どんなに発音が上手でも、サウジアラビアでのコミュニケーションの流儀を踏まえなければ、せっかくのサウジ駐在・出張でも、あなたの英語は道具として最大限の機能を発揮しません。

サウジアラビアでは、意思疎通の考え方が違うのだと割り切って、日本人としての良識を手放して、サウジモードでのコミュニケーションを思いがけて試みてください。
それでも何かと思い通りに職務をこなすのは難しいかもしれませんが、より心身のストレスが溜まらず、よりチームとしての風通しがいい職場環境を作ることができますよ。

 

 

まとめ

1.
サウジアラビアでは、そして英語を母語としない者同士の関係では、不満や要望は口に出してこそ伝わる!

2.
主張自体は批判されない。より円滑な職務環境のためにも、サウジ モードで思いはどんどん口にする!

 

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英語と日本語の通訳翻訳者。TOEIC960点、英検1級。2016年から日本とサウジアラビアを行き来し企業の経営会議、技術指導等で18ヶ国300人以上を通訳、及び関連文書を翻訳。サウジ駐在・出張は、「行けば、何とかなる」「英語ができれば、何とかなる」で挑む人は、文化上・英語上のトラブルやストレスに見舞われて、任務の遂行に支障が出やすいと痛感。そこでこれを回避すべく、サウジアラビアに駐在・出張する人が是非知っておきたい情報を、本サイトでお届け!
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