正しい英語へのこだわりを手放すと、会話が憂鬱じゃなくなります!

恥とプライドが英語の足かせに!?
いざ英語での会話に臨むときって、ワタシたち日本人ってこう考えがちです。
「間違ったら恥ずかしいな」
「ヘタなこと言って誤解や面倒事に巻き込まれるのもイヤだし、余計なこと言わないようにしとこう」
「自分から話すのは、もっとちゃんと話せるようになってからにしよう」
などなど・・・。
こうした考え、ワタシ個人的には非常に強く共感します。
だって、かつてのワタシそのものなんです・・・!
でも、サウジアラビアなどあちこちの国で色々な国の人たちと接してきて、いいおじさんとなった現在では、そんな過去の自分に対して、ニッコリと否定してこう言ってやりたいところです。
「あなたね、もっと肩の力、抜きなさいな」
ってね!
正しい英語を話そうとする気持ち自体は、至極真っ当な思いです。
でも正しさへのこだわりが強い余り、英語を口にすることに腰が引けてしまったら、ちょっと英語を特別視し過ぎです。
では、一体どうすれば正しい英語への強いこだわりを手放せるか、一緒に見ていきましょう。
英語は非ネイティブが圧倒的多数、という事実
ご存知ですか?
世界では20億人が英語を話すうち、非ネイティブは17億人とも言われます。
つまり、英語を話す人のうち85%は非ネイティブ、つまりワタシたちと同じように、英語を外国語として話してる人なんです!
そうすると先ずは、あなたが英語を話す相手って、ネイティブではない確率の方が圧倒的に高いですよね。
ノンネイティブの人の英語に接してみると、結構心強いですよ。
「あ、こんなんでいいんだ!」
って、気が楽になりますから!
「発音?文法?そんなの関係ない!こっちは伝えたいことがあるから話すんだ!」
「え?私の発音が訛ってて判らない?あなた、英語を知らんのか!?」
ワタシの印象では、非ネイティブスピーカーは、こう考えて英語を話しています。
この積極的な気持ちは、ワタシたち日本人が大いに見習うべきものがあります。
一方、英語ネイティブにしても、何せ英語を話す人の85%が非ネイティブなので、程度の差こそあれ非ネイティブの英語が正確でないことは承知しています。
ですから、非ネイティブのワタシたちに完璧な英語などはそもそも期待していません。
ワタシたちとしては、例えネイティブ相手であっても、ヘンに気負う必要は一切ないのです。
翻ってサウジアラビアは、英語の使い手が非ネイティブである確率は85%どころか、限りなく100%に近い国です。
「向こうも正確な英語じゃないし」と考えると、もっと楽な気持ちで英語を話せますよ!
あなたの日本語は完璧?
いささか唐突ですが、あなたは日本語を完璧に使っていますか?
かくいうワタシは完璧ではありません。
話しているときに勢いで(?)、「てにをは」の類いを間違って口走ってしまうこともあります。
或いは、東京出身のワタシは関西の人が相手だと、ちょっとしたイントネーションの違いで、一瞬何を言っているのか理解できないこともあります。
ただ、それでも人とコミュニケーションを取る上で、特別に困ることはありません。
なぜなら、助詞を間違っても、相手は文脈の流れで理解してくれるからです。
イントネーションが理由で一部理解できなくても、前後の流れから話の全体が推測できるからです。
つまり、ワタシたち日本人は、母国語でさえ完璧に使っているとは限らないのです。
ですから、外国語の英語に正確さを追求し過ぎるとしたら、そもそも無理がある話と言えます。
外国人の日本語、バカにします?
例えば、TVで片言でも日本語を話す外国人ですとか、観光地や街中でたどたどしくても日本語を話す外国人。
そうした人たちの日本語って、バカにしますか?
普通は「がんばって日本語話してるな」「スゴいな」と、好意的に見ますよね。
もしその人の日本語を理解できなくても、「何を言おうとしてるのかな」って、一生懸命聞きますよね。
少なくとも、「なに下手くそな日本語しゃべってんだ、このタコ!」って否定的な見方はしないですよね?
それってつまり、相手の日本語が流暢だとか正確だとかではなくても、懸命にこちらとコミュニケーションを取ろうという姿勢に、好感を抱かされるわけです。
ワタシたち日本人が頑張って英語を話そうとするときも、基本的に好意的に受け止められます。
あなたの英語の間違いを一番気にするのは、他でもないあなた自身です。 聞き手はあなたの英語が文法的に正しいかどうかなんて、それほど気にしません。それより、あなたが話そうとする中身を、気にして聞いてくれます。
ハートで話せる人に!
こうして見てきますと、英語を使うことに対して、もうちょっとリラックスできそうですよね?
英語の正確さにこだわり過ぎかねない恥やプライドは、この際クシャクシャっと丸めて捨てちゃいましょう。はい、ポイッ!
もちろん、正しい英語を話せるに越したことはありません。
でも、しょせん英語は単なる情報収集とコミュニケーションの道具です。
あなたも英語を道具として使って、サウジアラビアでやるべきことがある筈ですよね?
ですから、先ずは「伝えたい!」「判り合いたい!」という気持ちが先立って英語に臨む、ハートで話せる人になってください。
そうするとサウジ駐在・出張でも、周囲との人間関係が豊かになって、任務もよりスムーズに遂行する下地になりますよ!
まとめ
1.
正確な英語への思いは、強過ぎると英語が口から出なくなってしまう!
2.
正しい英語は理想的だが、不正確な英語であっても先ずは口に出して思いを伝える方が、サウジ駐在・出張の円滑な任務遂行に資する!